ビジネス文書・基本的なビジネスマナー
イノベーションの達人!―発想する会社をつくる10の人材
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さらに楽しませてくれる |
イノベーションの秘訣を人の姿勢や振る舞いの点から、
論理的な整理がされた上で、豊富な事例と感情移入できる文体で解説してくれます。
更に、膨大な経験に基づくだけでなく、
人の認知・感情といった心理面についての深い洞察にも依拠していますので、
読み込むことで人をより深く知ることもできます。
イノベーションを繰り返し起こしていくためには、
やはり人そのものを深く理解しなければならないことを改めて知らされました。
前著「発想する会社」では、
主にイノベーションに求められるプロセスとタスクを中心に解説していましたので、
併せて読むことで、両書が互いに補完しあっていることがわかります。
なお、これだけセンスのある本ですが、邦題にセンスが無いのが残念です。
原題は、
THE TEN FACES OF INNOVATION
IDEO'S STRATEGIES FOR BEATING THE DEVIL'S ADVOCATE & DRIVING CREATIVITY THROUGHOUT YOUR ORGANIZATION
です。
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さまざまな分野でのものづくりを考えている人におすすめ |
IDEOといえば、かつてはプロダクトデザインの分野で高い評価を受け、最近では、顧客経験やコンサルティングまで、幅広い分野で活躍しています。この本では、IDEOが手がけてきたさまざまなプロジェクトの経験を元に、どのような人材がいればイノベーションが実現できるのかをわかりやすく紹介しています。
10の人材は、それぞれわかりやすい名前がつけられています。人類学者と実験者と花粉の運び手は情報収集をするキャラクター、ハードル選手とコラボレーターと監督は土台を作るキャラクター、経験デザイナーと舞台装置家と介護人と語り部は実現するキャラクターと位置づけられています。
控えめに見ても、IDEOに集まっている人材はかなり優秀で、穿った見方をするとこの本自体が単にIDEOの会社自慢をしているように見えてしまうかもしれません。しかし、これらの役割は、誰か一人だけに固定されたものではなく、誰もが演じることのできるもので、自分が担当する役割を適切に演じることでイノベーションを実現することができる、ということがプロローグで強調されています。
どのような役割が必要で、自分がどの役割が必要かをきちんと理解していれば、IDEOのようなイノベーションが実現できる、というのは魅力的な提案だと思います。また、予算が限られている場合にも、さまざまな方法で切り抜けてきた(あるいはそれを逆に利用してきた)実例が紹介されていて、「○○だから自分たちにはできないなぁ」と思わせないような構成になっているのはさすがです。
イノベーションの重要性や、ラピッド・プロトタイピングの手法などを紹介した、著者の前著である、「発想する会社!」とあわせて読んでみると、より理解が深まるのではないでしょうか。

